オーストラリアのチャイルドケアセンター(保育園)で働いてみた10

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オーストラリアの保育園、排泄の話

 

今回はP園での子どもの排泄の話です。

 

保育中の排泄場面でも、

日本とオーストラリアの園では全然違います。

 

この記事を通して、

衝撃的でもあり、新鮮でもある、

そんな異国間の違いを感じていただきたいです。

 

 

 

 

先生はトイレまで見に行かない

 

ぼくにとっての衝撃その1。

 

これはオムツの取れている3歳から5歳児クラスの話です。

 

 

 

日本では

 

日本の保育園や幼稚園では(おそらく全ての園で)、

生活の中に「排泄の時間」というのが決められています。

 

 

例えば、

朝に登園して支度をして外へ遊びに行く前、

外遊びから戻り室内での活動に移る前、

食事の前、

食事のあと、

などなど。

排泄の時間には、クラスの子どもみんなでトイレに行き、

順番待ちをしながら排泄を行います。

(行きたくない子は、行かないこともありますし、

先生の目の届く範囲に置くという意味で一緒に行くこともあります。)

 

そこには先生も付き添い、

排泄(ズボンを下げる、おしりを拭く、水を流す、手を洗う)ができているか、

一人ひとりの様子を見ています。

 

それは、それぞれの発達に関わることなので、

その様子を見て保護者の方に伝えたり、

園で行う援助の参考にしています。

 

そして、トイレまで付き添うのは

トイレ内で怪我や事故が発生しないように見守るという意味や

ふざけて紙や水を無駄遣いしないように指導していくという意味もあります。

 

このことは日本で働いていた時から、良い習慣だと思っていました。

 

なぜなら、子どもを預かっている以上、

「安全」が第一です。

 

子どもがトイレに行っている間に怪我や事故にあったら大変です。

 

だから一緒にトイレに行き、子どもに目が届くようにしているわけです。

(トイレが部屋についていれば少し事情が違いますが、

日本の園はたいてい保育室とトイレは分かれていると思います。)

 

それに、集団生活をする上では

ある程度排泄のタイミングを合わせる必要があると思います。

 

子どもが学校に行くようになって、

子どもたちが授業中に代わる代わるトイレに行くようでは

先生も困ってしまいます。

 

もちろん、排泄は生理的なことなのでどうしようもない時もあります。

 

でも、あらかじめ生活の中で排泄の時間が設けてあれば、

限界になる前に行っておくという習慣もついていきます。

 

 

そして、先ほども言いましたが、

子どもの排泄時の様子を見ることで、必要な援助が分かります。

 

これらの理由から、

園という集団生活の中で子どもがトイレに行く時に

みんなで一緒に行き、先生が付き添うことは必要なことだと思います。

 

 

 

オーストラリアでは

 

さて、オーストラリアでは、

ぼくの働いているP園ではどうかというと。

 

これは3歳から5歳児の混合クラスでの話です。

 

まず、生活の中で「排泄の時間」という設定されたものがありません。

 

一言で言うと

「排泄は、行きたい子が行きたい時に行く」です。

 

グループタイム(みんなで絵本を見ている時など)の途中であろうと

食事中だろうと

遊びの途中だろうとです。

 

 

そして、先生は子どもが排泄に行く時に見に行きません。

 

この2点だけでも日本とは真逆です。

 

 

 

そこで感じること

 

P園では、

トイレは保育室の一角に作られているので誰が中にいるのかは分かります。

でも排泄の様子やその始末、手洗いの様子まではわかりません。

 

でも、P園の先生たちには

「排泄の時にトイレまで見に行く」という概念が全くないです。

 

それはこちらの習慣であり文化なので、

「こうしたほうがいいと思うよ」なんて口は挟みません。

 

ただ、ぼくは日本の園で働いていた時のクセと

日本と海外の保育の仕方の違いに興味があってオーストラリアに来ている

という理由が相まって、

 

子どもがトイレに行くのを見かけると付き添って、

排泄がちゃんとできているのかを見守るようにしています。

 

そこで見る光景ですが、、、

 

案の定というかなんというか、、、

 

•おしっこを便器にかけたり外にこぼす。

•パンツやズボンを濡らす。

•うんちがおしりについたまま。

•トイレットペーパーを山ほど使う。

•排泄後、流さない。

•手洗いをしない。

など。

 

「まあそうなるよね」って感じです。

 

 

そのような光景を見た時は子どもに声をかけるようにしていますが、

やはり習慣というのは日頃の繰り返しの中で培われるものです。

一度声をかけても次の時はまた同じ、ということがほとんどです。

 

ただ、子ども全員がそういうわけではなくて、

「そういう子もいる」ということです。

だから、

「そうじゃない子」、上手に排泄を行い手洗いも必ずする子もいます。

 

園で教えてない以上、やる子とやらない子の違いは、

家庭での教育ということになるんでしょうね。

 

 

 

根底にある考え

 

ぼくが思うに、

オーストラリアの国の人には、

日本でもよく言われるように、

「自立心」を大切にする

という考え方が強いんです。

 

だから、

•行きたい時に行く

•自分のことは自分でする

ということを

日本と比べて早い段階から行っている。

 

そのぶん個人差が大きく、

自立するまでに時間のかかる子も出てくるわけですが。

 

 

そして、排泄(食事もそうですが)に関しては、

園ではなく家庭が責任を持つもの、という思いが強いように感じます。

 

 

 

日本だと、保育施設というのは

「生活面での自立を援助するために子どもに積極的に関わる場所」

という考えが強いように感じます。

 

でも、オーストラリアでは、

「生活面での自立は家庭で行うことで、

保育施設では親が育児をできない間、

怪我のないように安全に預かる場所」

という考えが強いように感じます。

 

 

 

さて、

 

排泄に対するこれらの考え方、

人によって捉え方が違うんでしょうね。

 

ぼくはオーストラリアでのやり方を見て、

日本のやり方がいいなと思ったので、

この記事もおそらく

日本のやり方が良く思えるような内容になっていると思います。

 

 

でも、日本のやり方も見方を変えれば、

「生理的欲求まで集団に合わせることを強いている」

と捉えることも可能です。

 

 

「集団」と「個」のどちらに重きを置くのか、

難しいところです。

 

 

だから今のぼくは

「集団」と「個」のどちらかに強く偏ることなく保育を行っていく方法

というのを絶えず意識し、よりよい形を追求していくことが大切だと思っています。

 

 

 

そのために今は、

明日もあさっても、

うんちが太ももの裏に付いて泣いているブロンドヘアの子どもを慰めながら

それをきれいにし、「パンツは下までおろすんだよ」と声をかけていきます。

 

 

この記事の続きはコチラ↓↓↓

 オーストラリアのチャイルドケアセンター(保育園)で働いてみた11




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5 件のコメント

  • 私は、今オーストラリアでCertificate3を取得するため勉強に励んでいます。なので、とても興味のある内容で、面白く、一気に読んでしまいました。

    日本の保育園、インターナショナルスクール、カナダのday careでのボランティア経験を得て、ずっと興味のあったオーストラリアでの保育の勉強にやっとたどり着いています。

    先月こちらに来て、学校も先月から始まったので、まだいろいろと大変ですが、同じようにがんばっている方がいるというのを知ることができ、とても励みになりました。ありがとうございます!

    • Sakiさん、コメントありがとうございます!
      ぼくもこうやって海外の保育に興味のある方の存在を知れるだけですごく嬉しいです。
      「あ、仲間がいるんだ」って勝手に思っちゃいます(笑)
      ステキなセンターが見つかって、楽しく働けることを心から祈ってます!!
      オーストラリア生活&仕事探し、楽しんでください!

  • 現在日本で保育士しています。
    海外での生活に興味があり検索しててヒガンテさんのブログにたどり着き拝見中です。
    私は日本でしか保育園で働いた事がないですが、園によっての違いに驚き最近何が子ども達にとっていいのかなぁ~と思っていました。
    いただきます、ごちそうさま、排泄も見守りの集団生活の園。
    ブログで書かれているよう個人を大切に、自分で考え行動出来るようにの各自でいただきますをしたり…の園。
    日本で両方を経験しています。今、個人を大切に…の園で働いてます。
    やはり、少し違和感を感じています。
    個人を大切にと聞こえはいいですが、子ども達の様子を見ていると自我ばかりが強くなっているように感じます。
    自我は大切ですが、それだけでは…と思ってしまいます。個人差や家庭環境も大きいですが
    周囲との連携も大切な事を知らせていきたいし、私も両方のいいとこ取りを目指して保育しています!!
    もちろん、可愛い~好き~とハグも忘れずに。
    長長とすみません。
    共感できるなぁ~と思いつつ異国で働いてる方ってスゴいと憧れてコメントしちゃいました。

    • Maruさん
      初めまして。コメントありがとうございます。
      日本で保育士をしている中で、
      集団重視の園と個人重視の園の両方の経験があるなんて素晴らしいですね!
      色々思うことがあると思います。
      ぼくは、自分の知っている日本とオーストラリアの園を比べてみて、1番大切なのは「バランス」と「習慣」なんだって思うようになりました。
      今後はこの2つのキーワードを大切にしながら、より良い保育ができるように子どもたちと関わっていきたいと思っています。

      ちなみに、今はもう日本に戻ってきていて、日本で働いています。
      これからも子どもたちのために頑張りましょうネ!

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