子どもと関わるときは「有能感」を育てよう!

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はじめに

 

みなさんは、「有能感」という言葉を聞いたことがありますか?

 

これは保育園•幼稚園や学校をはじめとした子どもと関わる仕事をしている人なら一度は聞いたことがあるか、

言葉自体は聞いたことはなくても、意味は理解していて有能感を育てる教育に取り組んでいると思います。




有能感とは、一言でいうと「自分には◯◯ができる」と思う気持ちのことです。

 

有能と聞くと、「普通よりできる」「賢い」という平均以上のことができる能力だと思う方もいるかもしれませんが、教育のなかで使われる「有能感」は、◯◯ができると思っているかいないかという一言につきます。それ以上でも以下でもありません。

 

たとえば、縄跳びが10回跳べた子どもが「私は10回跳べた」と思えば、それは有能感が育まれたことになりますし、

 

パズルを一人で完成させた子どもが「ぼくは一人で完成させたぞ」と思えば、それも有能感が育まれたことになります。

 

 

 

なぜ、有能感が大切なのか

 

 

有能感を育むことよって、子どもたちは未知の世界へと挑戦する意欲を得ることができます。

 

先ほどの例で言えば、

縄跳びが10回跳べた子は「次は20回に挑戦しよう」と思うかもしれませんし、

パズルが一人でできた子は「もっと難しいものに挑戦してみよう」と思うかもしれません。

 

 

そうやって自分ができることをひとつひとつ増やしていくなかで有能感は育まれます。

 

 

そして、「有能感」をたくさん獲得した子どもたちは次第に視野を広げ、さまざまなことに挑戦するようになります。

 

 

たとえば、お箸が使えるようになった子がハサミを使うことに挑戦したり、

 

お絵かきをしていた子どもがうんていに挑戦するようになったり。

 

 

子どもの遊びがコロコロ変わるのは、子どもが好奇心旺盛だからだと思われがちですが、有能感が育まれていないと成長するにつれてさまざまなことに挑戦することを避けるようになる可能性があります。

 

もし縄跳びが10回跳べなかったら「わたしは縄跳びができないんだ」と思ってしまうし、

パズルを完成させられなかったら「ぼくはパズルができない」と思うでしょう。

 

その後で、他のことにも挑戦してみるものの「お箸がうまく持てない」「ハサミで紙を切れない」「ボールを遠くまで投げられない」「一人でトイレに行けない」などなど

「できない」と思うことが続いたら、子どもはどう感じるでしょうか?

 

そうです、次第に「挑戦することを怖がる」ようになってしまうでしょう。

 

挑戦することから逃げるようになると、本当なら挑戦すればできることすら経験できなくなってしまいます。

 

「ぼくにはどうせできないから。」「わたしは(たぶんできないと思うから)やらない。」

 

そんなことを子どもたちが心の中で思うようになったら危険信号かなって思います。

 

 

 

どのように「有能感」を育てるか

 

では、どのように子どもの有能感を育めばいいのか。

 

有能感が「自分には◯◯ができる」と思う気持ちのことなので、

 

簡単に言えば「できた!」という経験がたくさん持てればいいわけです。

 

縄跳びでも鉄棒でもパズルでもお箸でも、挑戦してみたことが納得するようにできて、子ども自身が「ぼくにはできるんだ!」と思えれば有能感を獲得していくことができます。

 

 

そこで、重要になるポイントが2つあるとぼくは思っています。

 

 

 

1つは、年齢にあった課題(挑戦内容)をすること

 

 

3歳の子どもにいきなり500ピースのパズルを渡しても、ピースの端がボロボロになっていくだけで一向に完成しないでしょう。

 

4歳の子どもに「車の運転してみるかい?」と誘っても、アクセルに足を置いたら目線はハンドルでしょう。

 

とまあこれは少し極端ですが、

発達段階に応じた内容に取り組まないと、子どもはいつまでたってもできないし楽しくもありません

 

パズルであれば、5ピースくらいのものをやってみたり、大人と一緒に挑戦してみるのもいいかと思います。

車の運転はできないので、まずは手押し車や三輪車などから。

 

子どもが小さいときは、挑戦しようとしている課題の一番難易度の低いところから徐々に進めていくことが大切です。

 

 

もう一つの重要だと思う点は、子どもを「なるべく褒めない」ことです。

 

 

なぜ、褒めないのか。

 

子どもが何かに挑戦してそれができた時、思わず「すごいねぇ!」「よくできたねぇ!」と言いいたくなりますよね。ぼくも子どもと関わっていて口にすることがあります。

 

正直、この点はぼく自身も悩ましいところだなと思っているんですが、

 

 

褒められた子どもは気分が良くなるので、次も新たなことに挑戦しようとします。

ここまではいいんですが、問題はその理由です。

 

 

「褒められることが気持ちいいから新しいことに挑戦する」だと、

目的が、「新しいことに挑戦すること」ではなくて「褒められること」になる可能性が高いんじゃないかなと。

 

 

先生に褒められたくていろいろなお手伝いをする、

親に褒めてもらいたくてテスト勉強を頑張る。

 

 

もしこれが続いていくと、いつか「できない」ことにぶち当たった時、怖いなって。

 

ぼくは今まで生きてきて、「挑戦したけどできなかったこと」って山ほどあります。笑

おそらくこれを読んでるみなさんも「今まで挑戦してできなかったことは一つもないよ」って方はいないと思います。

 

 

生きていれば必ず、「できない」にたくさんぶつかります。

 

褒められることを目的に何かに挑戦していると、できなかったとき、

「できない」→「褒められない」→「おもしろくない」となって、それが続くうちに「挑戦しない」にまで発展してしまう可能性もあると思いませんか?

 

だから子どもを「褒める」のには気をつけなければいけないと思うんです。

 

 

子どもがなにかを成し遂げた•やり遂げた時に褒めないのなら、じゃあどうするのか。

 

 

ぼくは、子どもが何かに挑戦してそれができた時、「認める」という対応を取るようにしています。

 

具体的には、縄跳び跳べた子には「おぉ!跳べたね!」

一人でパズルができた子には「完成したね!」といった感じ。

 

正直、最初は子どもにこうやって言いながら物足りなく感じてました。「すごいじゃん!」とか「天才じゃん!」って言いたくなります。

 

でも、子どもたちの表情を見ていると「認められた」だけでもとても満足気な顔をするし、そのあと新しいことにも挑戦しています。

 

ぼくがするのは「事実を認める」だけ。

たったそれだけだけど、子どもが有能感を獲得するにはそれで十分なのかなって思います。

 

「すごいね!」って言われなくても、笑顔で「できたね!」って言われたら「自分はできるんだ」って思えますもんね。

 

 

 

というわけで有能感を育てるときは、

 

1.年齢にあった課題(挑戦内容)をすること

2.「なるべく褒めない」こと

 

この2つを意識して子どもと関わると良いと思います。

 

 

 

仮想的有能感にご用心!!

 

さいごに、仮想的有能感について書こうと思います。

有能感に対して仮想的有能感という言葉があります。

 

ここまで書いてきた「有能感」に「仮想的」という単語がついている。

さて、この「仮想的有能感」、どういう意味だと思いますか?

 

 

 

仮想とは「仮の想い」、つまり「現実ではないこと」。

 

これを有能感と合わせると、

 

自分には◯◯ができる、と思っている。

 

となります。

 

この「と思っている」が仮想的有能感の問題点。

 

 

たとえば、

縄跳びをしたことないのに自分は跳べる、と思っている。

パズルをしたことないのに自分はできる、と思っている。

 

これが仮想的有能感です。

 

 

挑戦したことないのに、なぜそんな思いを持つようになるのか。

 

その一つの理由と思われるのが、

ここ20〜30年ほどの間にめざましく進歩した「テレビゲーム」です。

 

 

ゲームは「バーチャルリアリティー」とも言われます。文字通り「仮想現実」です。

子どもの発達がまだ未熟だと、ゲームという「仮想現実」のなかで体験したコトを「現実」のこととして心に刻んでしまう可能性があるのです。

 

これによって、

 

実際に釣りをしたことないのに、自分は釣りができる、と思っている。

実際に料理をしたことないのに、自分は料理が作れる、と思っている。

実際に車を運転したことがないのに、自分は運転できる、と思っている。

実際に飛行機を操縦したことないのに、自分は操縦できる、と思っている。

 

という「仮想的有能感」を身につけてしまうかもしれません。

 

そういった仮想的有能感を持っている子どもが、実際にそのことに挑戦してうまくいかなかったとします。

そしたらその子はどう感じるでしょう?

 

例えば釣りのゲーム、ゲームは釣れるように作ってあります。釣れなければ面白くないから。

サオの重さエサをつける手間も天気も気温も、なんにも気にしなくても釣ることができます。

でも、実際に釣りをしたら力もいるし、天気も気温も気にするし、ゴカイみたいなウネウネした虫を自分で針につけなければなりません。

そんな手間をかけても1日何も釣れないなんてこともあると思います。

 

そんな時、ゲームの釣りしかしたことのない子どもが現実の釣りをどう感じるか。

 

 

現実と仮想現実の区別がまだしっかりとできないうちからテレビゲームを子どもにやらせる場合は、その点にも気をつける必要があると思います。

 

また、ゲームには、

武器を使って戦うゲーム、人を殺すゲーム、お金を稼ぐゲームなどなどあります。

そういったテレビゲームを通して獲得してしまうかもしれない有能感のことも頭にいれておくと良いかと思います。

 

 

 

さいごに

 

今回は子どもの「有能感」について書きました。

 

保育士として子どもに関わる上でも、親として子育てする上でもとても重要な内容だと思います。

 

ぼくの考えていることが今回の記事を通して伝わったかどうか不安ですが、これからも子どものことや保育について書いていこうと思います。

 

では。

 

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