土砂降りの朝
深夜2時にバリに着き、宿で布団に入ったのが早朝4時頃。
エアコンの効いてる部屋だったので気持ち良く寝れていたのですが、
鳴り止まないザーザーいう音で目を覚まします。
時計を見たら朝8時を回ったところ。
4時間ぐっすり寝たせいか、頭はスッキリ、体も不調はありません。
気になってた音は雨の音でした。
インドネシアは今、雨季まっただ中。
インドネシアの雨季は1日の中で午後から夕方の間にスコールという強い雨が短時間降るそう。
日本の梅雨みたいに、丸一日雨が降り続く日は珍しいそうです。
そんな珍しい日がぼくのバリ島初日に当たりました。
天気予報は丸一日雨予想。
宿の人も「朝からこれだけ降ってるから午後もずっと降るだろうね〜」って。
まぁ天気は何を言ってもしょうがない。
全裸の男 VS 5センチのゴキブリ
起きてぼーっと外を眺めていたけど、雨が止む気配はなし。
とりあえず昨日パロネラパークのツアーに参加してからシャワーを浴びてなかったのでシャワーを浴びることに。
その判断をした時すでにあの密室で行われることになる醜い闘いのことなんて、
ぼくはまだ全く知りませんでした。
バリでの宿は4人部屋で部屋の中には2段ベッドが2つ、小さい貴重品入れ用ロッカーが4つ、
奥にトイレ•シャワー•洗面台がある畳3枚くらいの小部屋がありました。
普通、シャワールームにはカーテンがあったりシャワー用に段差があったりして仕切れるようになっているのですが、この宿は何もなし。
フラットな床に、洋式のトイレ•シャワー•洗面台が付いてるだけのシンプルな作りでした。
カーテンや仕切りがなくても、バスルーム全体がベタベタになるだけのことなのでべつにいいのですが、掃除するの大変だろうなって。
で、
ぼくはシャワーを浴びるために、Tシャツは部屋で脱ぎ、
格好はパンツとズボン、手には石鹸とシャンプーとタオルのみでした。
バスルームに入って服を脱ぎ、傷や湿疹などがないかチェック(アジアは不衛生な所が多いので管理の一環で体のチェックは大事です。)
いざシャワーを浴びようと1歩踏み出しながらふと天井を見たら
はい、いましたよ超でっかい茶色いやつ。
約5センチのインドネシア産ゴキブリです。
すぐ闘うための武器を見回しましたが、
目につくのは自分の服とタオルのみ。
自分の物は絶対に使いたくない!!
トイレットペーパーでもあればよかったのですが、
あいにくインドネシアはシャワーや汲み置きの水で流すインドネシア式が主流でトイレットペーパーを置いてあるトイレが少ない。
もちろん今ぼくの目の前にあるトイレにも置いてない。
普段ゴキブリと遭遇した時はぼくはすぐ退治できます。
だいたい身近に紙だったり袋だったりがあるから。
そしてなにより服という鎧をまとっているから。
ただ今回は状況が違います。
全裸ですもん。まっぱまっぱ。
身長188センチの人一倍でかい表面積を持ったカラダのどこかに触れたらゴキブリの勝ち。
想像してみてください、もし全裸の状態で5センチのゴキちゃんがブーンて飛んできて脇腹あたりにでも止まったら。
きっと錯乱するか失神です。
いろんな経験をするのは好きですが、全裸の状態での錯乱も失神も避けたかった(笑)
だから下手にゴキブリを刺激することはできませんでした。
しかも自分は全裸で武器もなし。完全な丸腰です。
どれくらい時間が経ったかわかりませんが、
天井でじっとしているゴキブリから目を離さずにいると
彼も見られていることに気づいたのか、移動を開始。
運良くぼくがいる側とは反対の方向へ移動し始めたので少し安心したところで、
ふとシャワーノズルが目に入りました。
これしかない。
今自分の周りにあって、なるべくゴキブリと距離を置いて闘えるもの、それがシャワー。
ゴキブリから目を離さないように横に動き、シャワーノズルを手に取り準備します。
そしてゴキブリが天井から側面に移動したタイミングで放水開始!!
あ!!水圧が弱くてゴキブリまで届かない!!
なんとか水を届かせるために手をいっぱいいっぱい伸ばし、
ゴキブリが飛んできた時のためにカラダをギリギリまでゴキブリから離す。
あの時の格好、
野球を始めたばかりの少年ばりにへっぴり腰だったろうな。
壁におしりだけ触れてたし。
良い「く」の字が作れてたと思います。
で、いきなり水に襲われたゴキブリはというと、
動く動く。
壁を這い回りトイレの後ろに隠れ、逃げ惑っていました。
どんだけ生命力強いんだ彼は。
ただまぁ、冷静に考えてみれば彼には何の罪もないのにね。
いつもいつも申し訳ないことをしています。
存在を確認されただけで否定されて逃げなきゃいけないって、ツライだろうなぁ。
森に住んだらいいのに。
彼にたいして哀れみの気持ちもあるので、
今回の闘いの結果はあえてここには書かないことにします。
うまく排水パイプから脱出し、川に流れ出る前に陸へと上がって今も元気にカサカサしてることを祈るばかりです。
というわけで、
激闘のあとは無事にシャワーを浴び、さっぱりすることができました。
ちゃんちゃん。
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